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言葉を育てようとするときに間違いやすいこと

乳幼児健診などで 言葉の遅れを指摘されて

経過を観察していて 療育を受けることになった

療育に行くようになったら みるみる言葉が伸びてきた

療育の実際の場面を 直接見たことがないのですが

小学校にある ことばの教室や きこえの教室は 通級という形で

私は 15年間担当していました

今は 発達障害のお子さんを指導する通級指導教室ができています

地元の仙台では はぐくみ教室という名称です

通級というのは 普段は通常の学級で学習していて(学籍も通常の学級にあります) 通級の時間だけ 教室から抜け出して通級の教室にきて学ぶという仕組みです

簡単に言うと 学校内にある塾に通うようなイメージ

通級教室での学習が終わると また通常の学級に戻るのです

療育の場は この通級の仕組みと ほぼ同じだと思います

個別指導が基本で 小集団指導を加えるなど していると思います

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個別に丁寧に指導されるから言葉が伸びた…と思っていませんか??
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個別に

専門的な知識を持っている人に教わったから伸びる

確かに それは間違いとは言えないのですが

この考え方には 重大な誤りがあります

子どもさんの力を 過小評価してしまっているからです

専門的に丁寧に情報を入力されたから 言葉が伸びた

と言っているのと同じだからです

これって ロボットと同じってことですよね

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子ども自身が必要感を感じて 言葉で表現したいと思うときに 言葉が出てくる
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療育など 個別に専門的なかかわり方をするメリットは

その子が どんな情報のタイプだと利用しやすいかを見つけたり

じっくりとかかわる中で 言葉の便利さを考えさせたり

そういうところに 専門的な知識が役立つのであって

子どもが 言葉を発するようになるのは

自分で 言葉で伝えたい これをつかってみようと思ったから

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サンフランシスコ州立大学の学生寮で1か月弱過ごしたときに学んだこと
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この言葉って こういう意味なんだ!という気づきが 強烈に残っていることがあります

カウンセリングの演習を受けるために 勤務していた養護学校の夏休み期間を利用して 学んでいたとき

学生寮のすぐそばに大きな文字で BVD の文字が掲げられていました

当時の私は 最初にそれを見たときに 日本で有名なBVDという下着のメーカーさんがあるのかな?と考えました

でも 辞書で調べたら まったく違っていました

〇〇大通り boulevard

大通りという意味boulevardの略だとわかりました

ストリート や アベニュー という言い方は 聞いていましたが

現地で 英語だけの世界で暮らしてみないと わからないことでした

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小さな子どもこそ日々発見の連続
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言葉がまだ話せないのに 赤ちゃんは おなかがすくと泣いて

いつのまにか 泣くとママが来てくれる 自分のために世話をしてくれることを学んで

自分のわがままを通すために 人前で大声で泣く なんてこともするようになります

子どもには 自分で日々 発見し 学んで いろいろ知恵をつかって 行動する力が備わっています

教える 教わるということは 子どもが 自分で学んで それをつかっていくという力を ちょっと刺激するくらいのものです

ロボットみたいに 言葉という情報をインプットされたからつかえる

というものではないのです

子どもが 本来持っている力を発揮しているだけのことです 

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子どもが 言葉をつかいたいと思う環境になっているだろうか
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言葉の遅れがあるのではないかと かつて保育士さんから相談されたケースがありました

たしか3歳か4歳の男の子です

単語は いくつか出ていますが 2語文は ごくわずかなものだけ

言える単語は そんなに多くないので 2語文はまったくないかと思ったら

わずかですが 2語文で表現することが 観察できました

2語文で伝える力があるのに 言葉が多くないという状況なのは どうして?

と考えてみました

お子さんが ママさんのすぐそばで おもちゃで遊んでいるときに ママさんの話を聞きました

とても穏やかな 笑顔いっぱいのママさんです

お子さんは ニコニコして ママが大好きな様子

愛着障害は まったく考えられないように思いました

お子さんと ママさんが ときどきやりとりしているのを観察していたら

ママさんは お子さんの目を見ただけで お子さんの伝えたいことを察して

お子さんが 言葉を発しなくても 手伝ってあげるとか しているのでした

それで納得がいきました

ママさんが 言葉を話したくなるような機会を つくっていないだけであろう

ということ

ママさんは 子どもがかわいらしくて つい 何でもしてあげてしまっているだけなのでしょう

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子ども自身が言葉をつかいたくなるように
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子どもの言葉を育てることは

トイレトレーニングと同じように

社会で自立できるように

つまり

親から離れて 自分で行動していけるように

徐々に手を離していく過程でのことです

子どもを 小さくても一人の人格として やりとりしていく

それが 言葉を育てる土台となります

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