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危ない!子どもが物を投げたとき

最初にお断りしておきます これは実際の例ですが 対応する人手に余裕があるときの話です

子どもたちが部屋の中で自由遊びをしているとき木製のおもちゃを投げた子がいたとき
部屋の中で子どもたちが自由遊びをしていたとき

先生にかまってもらいたくて その子は手に持っていた木製のおもちゃを 2メートルくらい先まで放り投げました 幸いなことに そこには誰もいなくて 床にゴンと鈍い音が響いただけでした

目の前でその光景を見た先生は びっくりしてその子のところに駆け寄りました

私もすぐそばにいたので 先生に代わってその子の対応をしました 先生にはクラス全体を見てもらいたかったからです

「投げたのは覚えてる?」と聞くと小さくうなずきます

「投げるとどうなるか知ってる??」

「投げるとね こんなふうに『えーん いたいよ~!』ってなっちゃうよ」と言いながら 私は 自分のこめかみあたりに そのおもちゃを押し当てて 大げさに泣きまねをしました

するとその子の目が動いて明らかに表情が変わりました 悪いことをしちゃったと感じたようです 私はとても安心しました

「投げるのはやめようね ぶつかると 痛い 痛いになっちゃうからね」

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自分が先生として向き合っていたとき叱って教えることにばかり目を奪われていた
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物を投げるのは危ない やめさせたい 危ないことはしないと教えたい

学校現場で 自分が子どもたちに直接 指導していたときは 自分はこの見出しのとおりでした

子どもが物を投げたときの対応の仕方は?
物を投げる 子どもが危ないことをしたら すぐその場で叱る ほかの子に危害が及ばないように行動を止めるなどを反射的にやっていました これは先生でなくても 親でも同じです 当然です いいも悪いもありません 子どもたち全体を守る仕事ですから 危ないことはすぐにやめさせるしかありません

学校で管理職の立場になり 退職して相談室を起業し 心に余裕が出てくると見えてきたこと

危ないことはだめ だめということを✖のマークで子どもに見せたり 声の調子や顔の表情を必死につくって子どもに見せたり 

だめということを どうやって伝えるか

そこにばかり目を奪われていた自分に気づきました

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大事なのはそのあと
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子どもの心の中に入り込んで 

危ないからやめようと 子どもが自分で思うようにしたい

これは誰もが願うことだと思います

叱るとか強い口調で子どもに伝えるときは 叱られたこと自体は伝わるでしょう

私たちが伝えたいのは あなたを叱っているのですよということではなく 危ないことをしない人になろうねということです

これを子どもの心の中に運び入れるには どうしたらいいのか

私もこれを試行錯誤している最中です とにかく現場で試してみなければいけないので 実際にやってみたことを 冒頭に紹介しました

叱っている大人は 前提として 子どもは物を投げたことは覚えている(忘れるはずがない そのくらいのことは誰でも覚えている 直前のことなのだから)と思っているはずです

厳密には 物を投げた瞬間から時間は過ぎているので 子どもが覚えているかを確認する必要があります 

時間の問題ではなく 子どもが自分の行動をあまり意識できていなくて実際に投げたことを覚えていない そういう可能性だってあると思います

だから私はまず子どもに聞いてみました 覚えているの?と

口調は静かです 静かな口調だと相手の心の奥に入っていきやすい これは心理学の勉強をしていて知ったことです

子どもの中に 自分のしたことがちゃんと残っていて それについて 子ども自身はどう思っているのか

悪いことをした

それは感じているけど 何がどのように悪いのか それはわからないのかもしれない

そうだとしたら 物を投げるとどんな結果になり 周りの人がどうなるか それが自分にどのように返ってくるか そこまでシミュレーションを見せて 何が悪かったのかを子どもが自分で判断できるようにすること

これが大人の役目です

これって 内容的にはとても簡単なことですが 危ない!という危機に直面したそのあとに こんなに理性的な対応は難しいでしょう それが人間です 自分だって 仕事として子どもに対応するときでないと できないかもしれません

これも きくち子どもすくすく相談室を起業した理由ですね

もし 私が この子にあとでゆっくりと話をする機会があるなら 子どもに気づかせたいことを 簡単な絵にかきながら 話をしたり子どもの話を聞いたりします

そのためこのブログでも 下手な絵なのに手書きを続けているのです

聴覚障害の子どもをずっと教えてきて 子どもにわかる説明をするために いつも簡単な絵をかいていました 子どもの話を聞きながら それも絵にしていきました 絵をかきながら子どもとやりとりするのは 子どもと向き合いながら磨いてきた技術です

これは 障がいのある方にも 小さな子どもにも かなり使える実感があります

子どもさんと向き合っている 親御さんや先生 保育士さんたちに そんなサポートを提供できたら お子さんも かかわっている大人も みんなが安心して成長できると思うのです

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