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にらめっこしましょ!?

自閉症の男の子 まだ就学前のお子さんのお母さんから お問い合わせをいただきました

吹く力が弱いので 何かよい練習方法はないですか

昔 ことばの教室で発音の指導などをしていたとき 自分で編み出したストローを使った指導方法が使えそうだと思い それをお伝えしましたが もっと土台となる力を高めることを続けていく必要があると思ったので このブログでお伝えしようと思いました

土台となる力を高める一つの例として にらめっこしましょ!!あっぷっぷ!

これがあると思いました

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なぜ にらめっこがことばの練習になるの??
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にらめっこをしたら 上手に発音ができるようになるのですかと聞かれたら そうではありません とも言えるし そうですとも言えます

ちょっと長くなるかもしれませんが お付き合いください

教員になって最初の4年間は ことばの教室の担当をしていました もう40年近く前のことですが ことばの教室発祥の地である宮城県では 当時 ことばの教室が とても増えていた時期です

まだいろいろな手続きがゆるい時代だったので 勤務しているのは小学校でしたが 地域でことばの指導が必要なお子さんであれば 幼児も通うことができました

幼稚園年長の男の子で サ行の発音ができずに困っているというお子さんがきました 息が鼻に抜けて変な音になるのでした

大学で言語障害児教育を専攻し 教員に採用されるとことばの教室の担当になるのは当たり前というところでした

その研究室で先輩から お前のサ行の発音は 英語のthの発音で 日本語の発音ではないぞと指摘されたことがありました 学生になるまで自分は気づきませんでした  英語のth は舌先を歯で軽くかんだまま息を出すのですが 日本語のサ行は 歯をかみ合わせたまま 下の真ん中を上にあげて そこから強く息を出します それができないのでした

ことばの教室で発音の指導をする立場になるのに 学生である自分は それでは指導ができないではないかと思い 意識して自分の発音を矯正しようとしました そのうちに なんとか身に付いてはきましたが 発音の矯正は難しいものだと実感しました

サ行の発音ができず息が鼻に抜けて変な音になっている その幼稚園の男の子と出会ったとき 息が鼻に抜けるのは 自分と同じように 日本語のサ行の発音の仕方の特徴である 下を上にあげて息を瞬間的に強く出して突き破る感じができないからではないかと直感的に思いました

その動きを小さな子どもにもわかるようにして しかも遊びとなる方法はないかとかんがえて ストローを使う方法を思いついたのです 一つ一つ紙袋に入ったストローを使うのです

この方法の詳細は 今回の投稿の趣旨からはずれるので 興味のある方はお問い合わせください

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自分の身体の上手な動かし方を学ぶようになってことばの指導にも役立つと思ったこと
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私は 滋賀県の布袋卓球アカデミーに所属して 古武術を卓球にいかすことで誰もがものすごい早さで卓球が上達する方法を 自分が体験しながら学んでいます コーチをしている中学生にも その手法を活用しています

そこでわかったこと

これまで自分がやってきた指導方法は うまくできない部分だけに焦点をあてて そこだけをトレーニングするという とても発想が貧困なものだった

人が 何かがうまくできるようになるには うまくできない部分だけをなんとかすると考えるのでなく 身体全体がつながって 自然に 楽に 気持ちよく動く感覚をつかませることが必要なのだということです

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気持ちよい動きとにらめっこは どうつながるの?
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吹く力が弱いから 吹くことを楽しくトレーニングすればいい このことはまちがいではないのですが これまでの教育の考え方では それだけに集中してしまって それだけを続けることになります 子どもであっても人としての動きは大人と同じなので できない部分だけを改善しようとしても それが本当に身に付くかは あやしいのです

たとえば 腕に深い切り傷ができたので 外科で傷を縫ってもらう これが西洋医学の考え方の基本でしょうし それで確かに早く治ります

今の学校教育は 学校制度が入ってきたときから同じような考え方できているので うまくできないところを改善するには その部分をなんとかトレーニングするという考え方になってしまいます

それが必要な場面も確かにあるのですが それはほんの一部分で 身体全体を動かす心地よさを知って 動きを自然に楽しむ そういう土台づくりをすることが 本当の教育だと思うようになりました

では にらめっこは 何の土台になるの?

吹く力が弱い そこから考えられるのは 吹くという動作をするときの筋力が弱いのかも

もっとほかにも考えられます

筋力は備わっているけれど 吹くという動作をするのに筋肉の動かし方がわからないのかも

動かし方がわからないのなら どうやって教えるか 動かし方を大人が教えてあげる やってみせる これは普通の教育の方法です ここまでは学校教育でもよくやっていることです

やってみせるとしても 子どもが興味を持たないと 動きをまねしようとしてくれない だから子どもが興味を持つように工夫をする これが幼児教育の肝心なところだと思います

それで にらめっこです にらめっこに子どもが興味を示すなら 顔の筋肉のあちこちを楽しく動かすことが自然にできるようになる

吹くときの顔の筋肉の動かし方も 外見はまねできるようになるかもしれない

ストローを使う方法とにらめっこを組み合わせれば 吹くことができるかもしれません

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実はもっと大事なことがある
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誰かとにらめっこをして遊ぶ それを子どもが面白いと感じてくれたら 人の表情に興味を持つようになるかもしれない 人は表情で伝え合うことができると気づいてくれるかもしれない

自分以外の人とやりとりすることが面白い 楽しい だから自分も何か反応する それで相手が喜ぶ

何かをできるようにしたいと思うとき 最も大切なのは 練習方法の前に こうした考え方 発想です

逆に言うと こうした考え方をもとにしてかかわっていれば どんな方法でも効果が出てくるのではないかと考えています

にらめっこについては 自分が直接 実際に効果があるか試したことはないので 的外れ化もしれませんし ストローを使った方法も お問い合わせのケースでは試してもらっていない段階なので 間違っているかもしれません あくまでも私の仮説です

それでも 興味のある方はお試しください そしてその結果について私に教えてください

うまくいかないときは 私も一緒にまた考えます

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