砂場で子どもが遊んでいるのを見守っているお母さんがいます。こんなとき子どもに対してどんなかかわり方ができるでしょうか。
砂場で遊んでいる子を見守っているときのお母さんのかかわり方は…

今では公園に砂場がなくなり 砂遊びができるのは きちんと管理されている幼稚園の園庭だけになっているのでは…

お世話になっている幼稚園では 砂場を使い終わるとすぐにシートで全面を覆って動物の糞などで汚染されないように きちんと管理しています 砂場遊びのセットも常備されていて 安心して遊べるようになっています

子どもたちが砂遊びを始めると お母さんはそばで見守りながら ママ友とおしゃべりをしたり ときどき子どもに話しかけたりしています

ごく普通の光景ですが…

ことばを育てる絶好のチャンス!

ことばが普通にやりとりできているお子さんをお持ちの方には なかなかイメージしにくいと思いますが ことばの発達を促進する仕事をしてきた私としては こんな場面が絶好の機会だということを ぜひ皆さんに知っていただきたい!

このような場面が30分続いていたとしたら そのうちの1~2分だけでいい

どのようなかかわり方をしたら 子どものことばの力を高めるチャンスとなるのか それを考えてみたいと思います

今は誰もがスマホを手放せない時代

こんなとき イラストのように子どもに目を向けている時間を割いて スマホをいじりたくなったりしませんか?

写真を撮って祖父母に送ったり 家族の記録にしたりということもあるので スマホがすべて悪いわけではありません

スマホを使う前に まずやってみてほしいのが 一緒に砂遊びをすること 服が汚れたり大変かもしれませんが できる範囲でいいので 子どもが砂遊びで感じている感触を感じてほしいのです

子どもと一緒に遊ぶ体験をして童心に帰るのです その過程でお母さんが発することばは お母さんが感じたこと 気持ちを的確に表しています

これは外からは見えないものです ことばにして表現しなければわからないものなのです

心の中にあること 考えていること 思っていること ことばにしないとわからないし ことばにして伝え合うから 人はことばを用いて一緒に生活することができます

一緒に砂遊びはできない状況なら 子どもの様子を見ていて 砂をさわっているときの感触を サラサラ ザラザラ 崩したときにはザザーッというようにことばにしてあげるとか 高く高く砂を積んでお山を高く グリグリとトンネル掘ってるね などと 子どもの感じたことや行動そのものをことばにしてみるのです

子どもは 言われたことと違う意図があったりすると 違うよ〇〇してるんだよ と反応するとか 首を横に振るとかするものです

ことばの力は語いが豊富なことだけではありません

どれだけ多くのことばを知っているか それが問題なのではありません

英語を覚えることに例えると 英単語をとても多く知っているからといって 英語で話せるわけではありません

ことばの使い方やきまりの基本を知らないと 単語を知っているだけでは英語は話せないのです ただし ことばというのは不思議なもので 文法とかがひどく間違っていても 相手と互いに通じ合いたいと思う気持ちになっているときは 片言と身振り手振りで通じてしまうのです

小さな子どもがことばを覚える過程も同じです

子どもと一緒に遊んで 同じ体験をすると 子どもが感じていること 考えていることをつかむことができるので 子どもが表現したいことに ぴったりと合っていることばをお母さんが見つけやすくなります

ことばをよく知らない段階の子どもにとって 自分が言いたかったことは お母さんが話したようにことばで言えばいいのだ それを子どもにお手本として示すことができるのです

ことばの教室で言語指導をしていた時に感じたこと

YouTubeで 自閉症や知的障害などで 幼児期に言語療法士(ST)さんの指導を受けることについて 紹介されているのを見ることができます

かつてことばの教室でことばを教えていた私の仕事は まさにSTさんと同じ

個別指導が多くて 大きくない室内で ことばのレッスンをするのです

一見すると 個別に専門の先生の指導を受けられるのですから とても効果がありそうに思われます 効果がなかったら それを仕事にして給料をいただくわけにはいかないので 教える方も必死でした

でも こういう指導の場には とても大きな落とし穴があります

子どもの側からすると その場所でことばそのものを学習する必要性が まったくないところなのです

どうしてこのことばをここで勉強しなくちゃいけないの?

それが子どもの正直な気持ちだと思います

一緒に遊んでいるときならことばが子どもに自然に入っていく

でも イラストのような 一緒に遊んでいる場面なら 子どもが伝えたいけれど うまくことばにできないことも お母さんが自然な形で教えてくれるので 子どもは ことばを自然と学習することになるのです

絶好のチャンスなのです このような機会を楽しむことが 子育ての面白さではないでしょうか

著者
きくちゃんと

きくちゃんと

小学校長を定年退職したのを機に きくち子どもすくすく相談室を起業しました。 幼稚園の保育コンサルタントとして活動中です。 不登校や発達障害の子どもさんや保護者の方々とかかわってきました。 専門は聴覚障害児や言語障害児の教育でした。 子育てに関するトータルサポートをいたします。 まずはご相談ください。

2 Comments

  1. アバター

    なるほど。。とても参考になりました!子どもの言葉が周りの子よりも遅くて気になっていましたが、具体的にどのように接することができるかが分かりました。「子どもと一緒に時間を過ごすことが大事」、というのがなぜかがよくわかりました。ありがとうございます。

    summer
    1. きくちゃんと

      Summerさん、ありがとうございます。まずは一緒に楽しむことです。そこでやりとりしたことが、結果として言葉の力になるのです。無理せず楽しみましょう。

      きくちゃんと

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